Step7-3 ESDへの取り組み

小笠原グリーン・ルーキー三川が語るESDへの取り組み

ーー小笠原グリーンでは普段どんなお仕事をされているんですか?

三川:
学生時代に学んだ林業と樹木医の知識を活かし、森の中で木を切っています。 
とは言っても、小笠原グリーンに入社してまだ半年なので、まだまだ先輩たちから教わることの方が多いです。

ーー今回のイベント時の役割りはなんですか?

三川:
見に来てくれた方々、特に子供たちを中心にESD形式の紙芝居を見せながら短いお話しをさせて頂きました。  

ーーESDとはなんですか?

三川:
Education for Sustainable Developmentの略で、日本語に訳すと「持続可能な開発のための教育」となります。
世界には、環境問題以外にも貧困や平和、人権、開発など多くの課題があります。
それらの課題を自らの問題としてとらえ、身近な問題から自分たちで考え実績していくことで、持続可能な社会を実現していくことを目指して行う学習や活動のことを指します。
簡単に言うと、持続可能な社会づくりの担い手を育む教育となりますね。

ーー紙芝居はどんな内容なのですか?

三川:
今回みなさんに見ていただいた「生態系保護伐採」が、この小笠原で何故行われているのかを説明させていただきました。
固有種や外来種、生態系のつながり、自然から我々が受け取っている生態系サービスについても触れています。
他にも、実際に固有種を傷つけないための伐採の方法や、伐採した外来種の利用法にも触れさせていただきました。

教育とはいっても、環境問題についてはつい半年前に小笠原にやってきた私よりも、むしろ子供たちの方が学習を重ねてきていると感じました。

ーー子供たちの反応はどうでしたか?

三川:
「それ知ってる。○○でしょ?」と声を上げてくれる子どもたちもいました。
 子供たちは、
「お父さんが木を切っているのを見たことがある」
「あれ(切られた木)ってすごく重いの?」
「木を切るのに、たくさん時間がかかりそう」など、
思っていることや、自らの知っていることをつぶやきながら、積極的に耳を傾けてくれました。

実際に小笠原で行われている環境保全の取り組みを自分の目で見る機会はあまりないと思います。

百聞は一見に如かず。

そして目にしているものがどういうものなのか、ただ見るだけでなく少しでも理解を深めてもらうための助けになるような話をしようと心がけました。

ーー最後に一言お願いします。

三川:
未来へつながる環境問題への息の長い取り組みには、次世代を担う子供たちの理解が欠かせないと思います。
今回見に来てくれた子供たち、ウェザーステーションまで連れてきてくださった親御さんに心から感謝申し上げます。

通りすがりに耳を傾けてくれた方々も、興味をもって見てくださってありがとうございました。

これをきっかけに、子供たちがこの小笠原の自然について、ひいては地球の環境について、さらに興味を深めてくれると嬉しいです。

ーーありがとうございました。

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